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今日の法話

今日は
法話会
デシタ

あたりまえ
ナコトに
気付く

ってことについて
1時間ほど
話しました


あたりまえ

「あ、そうかぁ~」

感動
スルコトこそ
仏法だよ


水にしろ
空気にしろ
目が見える
耳が聞こえる

普段は
あたりまえ
って
思ってさえシナイ

無意識
デスヨネ

でも
当たり前のこと
って
ホントは
当たり前じゃないんだ
って

意識し始めたとき

それが
とっても
有難く感じる

もし目が見えなかったら
もし耳が聞こえなかったら

んで
このオハナシを
紹介させてもらいました

これは
フラッシュの転載です

御覧になった方も
あるカモシレマセンが

自分も
これを
そのまま読みながら

・・・つうか
法話会の前に
3回くらい
読んだけど

法話会でも
泣きそうになりました

はい

ちょっと長いですが
宜しければ
ドゾ
----------------
僕には母親がいない

俺を生んで直ぐ
事故で死んでしまったらしい

生まれたときから
耳が聞こえなかったボクは
物心ついたときには
もうすでに
簡単な手話を使っていた

耳が聞こえないことで
オレは随分苦労した

普通の学校には行けず
障害者用の学校で
学童期を過ごしたわけだが
片親だったこともあってか
近所の子供にバカにされた

耳が聞こえないから
何を言われたか覚えていない
・・・と言うか知らないが

あの見下すような
馬鹿にした顔は
今も
忘れられない


その時は
自分がなぜこんな目に遭うのか
判らなかったが
やがて障害者であるということが
その理由だとわかると
俺はふさぎこみ
思春期の多くを
家の中で過ごした

自分に
何の非もなく
不幸な目に遭うのが
悔しくて仕方なかった

だから俺は父親を憎んだ
そして死んだ母親すら憎んだ

なぜこんな体に生んだのか?
なぜ普通の人生を俺にくれなかったのか?

手話では
到底表現しきれない思いを
暴力に変えて叫んだ。

時折爆発する俺の気持ちを前に
父親は抵抗せず

ただただ
涙を流し

「すまない」

と手話で言い続けていた

そのときの俺は
何もやる気が起きず
すさんだ生活をしていたと思う

そんな生活の中で
唯一の理解者が
俺の主治医だった

俺が生まれた後
耳が聞こえないと判った時から
ずっと見ていてくれた先生

俺にとってはもう一人の父親だった。

何度も悩み相談に乗ってくれた

俺が父親を傷つけてしまった時も
優しい目で何も言わず聞いてくれてた

仕方がないとも
そういうときがあるとも
そんなことをしては駄目だともいわず
とがめる事もなく
慰めることもせず
聞いてくれる

そんな先生が大好きだった

そんなある日
どうしようもなく
傷つくことがあって
泣いても泣ききれない
悔しくてどうしようもない
そんな出来事があった

内容は書けないが
俺はまた先生のところへ行って
相談した

長い愚痴のような
相談の途中
多分

「死にたい」

ということを
手話で表したときだと思う

先生は
急に怒り出し
俺の頬を
思い切り殴った

俺はびっくりしたが
先生のほうを向くと
さらに驚いた

先生は泣いていた

そして俺を殴った
その震える手で
静かに
話し始めた

ある日

俺の父親が
赤ん坊の俺を抱えて
先生のところへやってきたこと
検査結果は最悪で
俺の耳が一生聞こえないだろうと
父親に伝えたこと
俺の父親がすごい剣幕で
「どうにかならないか」と詰め寄ってきたこと

そして
次の言葉は俺に衝撃を与えた

「君は不思議に思わなかったのかい?
君が物心ついたときには
もう手話を使えていたことを」

確かにそうだった

俺は特別に手話を習った覚えはない

じゃあ、なぜ?
・・・

「君の父親は僕にこういったんだ

 『声と同じように僕が手話を使えれば
  この子は普通の生活を送れますか』

驚いたよ

確かにそうすればその子は
声と同じように
手話を使えるようになるだろう

小さい頃からの
聴覚障害は
それだけで
知能発達の障害になり得る

だがもし
声と同じように
手話が使えるのなら
もしかしたら・・・

でも
それは決して
簡単なことじゃない

その為には
今から両親が手話を
普通に使えるように
ならなければいけない

健常者が手話を
普通の会話並みに
使えるようになるのに
数年かかる

全てを投げ捨てて
手話の勉強に専念したとしても
とても間に合わない

不可能だ

僕はそう伝えた

その無謀な挑戦の結果は
君が一番よく
知っているはずだ

君の父親は
何よりも君の幸せを願っているんだよ

だから死にたいなんて言っちゃ駄目だ」

・・・
聞きながら
涙が止まらなかった

父さんは
そのときしていた
仕事を捨てて
俺のために
手話を勉強したのだ

俺はそんなことも知らずに
たいした収入のない父親を
ばかにしたこともある

俺が間違っていた

父さんは
誰よりも俺の苦しみを知っていた
誰よりも俺の悲しみを知っていた
そして
誰よりも俺の幸せを願っていた

濡れる頬をぬぐうこともせず
俺は泣き続けた

そして父さんに暴力を振るった
自分自身を憎んだ

なんて馬鹿なことをしたのだろう
あの人は俺の親なのだ

耳が聞こえないことに負けたくない
父さんが負けなかったように

幸せになろう

そう心に決めた

・・・

今俺は手話を教える仕事をしている

そして春には結婚も決まった
俺の障害を理解してくれたうえで
愛してくれる最高の人だ

父さんに紹介すると
「母さんに報告しなきゃな」
といって父さんは笑った

でも
遺影に向かい
線香を上げる
父さんの
肩は震えていた

そして
遺影を見たまま
話し始めた


俺の障害は
先天的なものではなく
事故によるものだったらしい

俺を連れて歩いていた両親に
居眠り運転の車が突っ込んできたそうだ

運よく
父さんは軽症だったが
母さんと俺は酷い状態だった

俺はなんとか一命を取り留めたが
母さんは回復せず死んでしまったらしい

母さんは
死ぬ間際
父さんに遺言を残した

「私の分までこの子を幸せにしてあげてね」

父さんは
強くうなづいて
約束した

でも
しばらくして
俺に異常が見つかった
・・・

「あせったよ
 お前が普通の人生を歩めないんじゃないかって

 約束を守れないんじゃないかってなぁ

 でもコレで約束・・・

 果たせたかなぁ・・・
 
 なぁ母さん」

最後は

手話ではなく
上を向きながら
つぶやくように語っていた

でも
俺には
なんて言っているか
伝わってきた

俺は
泣きながら
父さんに向かって
手話ではなく
声で言った



「ありがとうございました」



僕は
耳が聞こえないから
ちゃんと言えたか
判らない

でも
父さんは
肩を大きく揺らしながら
何度もうなづいていた


父さん

天国の母さん

そして先生


ありがとう

俺、今しあわせだよ


-------------------

あー
ナンカまた
泣けてきた

・・・
耳は聞こえない
状況は変わっていない
何も変わってない

ケド
この人は
ホントに
幸せになったんだよね
気付くことで

皆さんも
気付きを
探してみては
イカガですか
by kouhouji | 2007-01-24 19:44
<< in 佐世保 本番ッス >>




高峰寺の和尚の日記
by kouhouji
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